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![]() 日本高血圧学会減塩委員会は多面的アプローチによる食塩制限を通して高血圧管理と循環器病予防を目指します
活動の四本の柱
1. Political and social approach 政府,自治体,産業界へのはたらきかけによる食塩摂取減少 2. Population approach 集団としての高血圧患者,市民,国民へのはたらきかけによる食塩摂取減少 3. Individual approach 高血圧患者個人,家族および医療従事者へのはたらきかけによる食塩摂取減少 4. Publicity activities 減塩委員会や減塩に関する広報活動 ![]() 目次
1.トピックスupdate
2.委員長挨拶
委員長挨拶
No salt,no hypertensionと言われるように,食塩は高血圧と密接な関係があり,高血圧の管理には減塩が重要であることはよく知られています。しかし,日本人の食塩摂取量はまだ平均10g/日以上と多く,高血圧の患者さんの大部分はガイドラインで推奨される6g/日未満を守れていません。 日本高血圧学会は,2005年に藤田理事長の発案で,上島滋賀医科大学教授を委員長とする減塩ワーキンググループを組織しました。減塩ワーキンググループは,食品中の食塩表示の申し入れや,食塩制限と摂取量評価の報告書,患者さんのための減塩食レシピの発行,などの成果を上げています。 2010年に減塩ワーキンググループは改組され,減塩部会として新たな活動を始めることになりました。また,2011年には減塩委員会となり,活動をさらに強化することになりました。減塩委員会には委員の他に協力会員として栄養関係などの先生方に加わって頂き,幅広い活動を展開していきたいと思っております。高血圧の患者さんのために,また国民全体の健康のために努力する所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
ご報告(活動状況;2011年8月7日)
日本高血圧学会の減塩部会は,昨年組織と呼称を改めて再出発しました。現在の委員は,河野(部会長),土橋(副部会長),松浦,三浦,安東,甲斐,日下の7名です。また,栄養関係の丸山,早渕,中東,由田,高木,および渡辺,河原崎の7名の先生方に協力会員として加わって頂いています。 減塩部会は,多面的アプローチによる食塩制限を通しての高血圧管理と循環器病予防をテーマとして,政府や自治体,産業界へのPolitical and social approach,集団としての高血圧患者,国民へのPopulation approach,高血圧患者個人および関係者へのIndividual approach,減塩部会や減塩に関する広報のPublicity activitiesの4つを柱に活動しております。また,塩を減らそうプロジェクトや,World Action of Salt and Health (WASH)とも連携しています。 今年の減塩部会の活動では,まず安東委員が中心となり,高血圧学会のホームページにリンクした減塩部会のホームページを立ち上げました。これは医療従事者向けと一般向けの2つがあり,後者には夏の水分と塩分摂取についての提言も掲載しました。また,三浦委員が中心となり,食品中の食塩量表示に関する高血圧学会からの要望書を作成しました。多くの学会,団体の賛同を得て,7月に島田理事長より福嶋消費者庁長官に要望書が手渡されました。この要望書は,内閣府および厚生労働省の大臣にも提出されました。さらに,各委員および協力会員の担当による,日本高血圧学会減塩部会報告2012(仮題)および高血圧のための減塩レシピと減塩食品(仮題),の出版に向けて準備を進めています。また,松浦,日下委員が中心となり,来年5月に呉で減塩サミットを開催する予定です。 減塩部会はこれまで学術委員会に属していましたが,2011年8月の理事会で独立した委員会とすることが提案され,了承されました。これからは減塩委員会として活動していくことになります。今後ともご支援を頂きますよう,よろしくお願い申し上げます。 3.組織update
4.活動方針
多面的アプローチによる食塩制限を通して高血圧管理と循環器病予防を目指します
1. Political and social approach
政府,自治体,産業界へのはたらきかけによって食塩摂取の減少を目指します。例えば,加工食品,お弁当,レストランのメニューの食塩含量表示の強化や,加工食品やファーストフードなどの食塩およびNa含量低下の働きかけを行います。また,企業やレストランなどに減塩食品や減塩メニューの推進をはかります。
2. Population approach
集団としての高血圧患者,市民,国民へのはたらきかけによって食塩摂取減少を目指します。例えば,主な加工食品やファーストフードレストランの食塩含有量を多くの方に知っていただく活動や,食塩過剰摂取の悪影響や実際的で効果的な減塩法についての啓発活動を市民公開講座や講演会などを通じて行います。
3. Individual approach
高血圧患者個人,家族および医療従事者へのはたらきかけによって食塩摂取減少を目指します。例えば,食塩摂取量の評価,効果的な減塩とその指導についての個人的な啓発を行える小冊子(改訂増補)などのツールを提供し,医療従事者の減塩指導を助け,高血圧患者個人の意識や知識の向上をはかることによって,個人個人の減塩を推進します。なお,医療機関および家庭での食塩摂取量の評価(臨床研究)についても実施します。
4. Publicity activities
Political and social approach,Population approach,Individual approachの3つの活動を支えるためのPublicity activities(減塩委員会の活動や減塩に関する広報活動)としてホームページの充実や小冊子出版などを行います。
また,「塩を減らそうプロジェクト」,「日本腎臓学会減塩ワーキング委員」,「WASH (World Action on Salt and Health)」などとの協力をはかっていきます。
5.減塩活動
1. Political and social approach
政府,自治体,産業界へのはたらきかけによる食塩摂取減少
加工食品の食塩表示に関する関連省庁への働きかけupdate
現在加工食品の食塩表示は,
などの問題点があります。そこで,減塩委員会では,三浦克之委員を中心に栄養成分表示における食塩相当量(g)の記載義務化の要望書
消費者庁では福嶋長官(左写真右より1番目)に要望書をお渡しして,ご説明する機会を得ました。
また,記者会見の場ももうけることができました。
プレスリリース
メディアの反応
消費者庁 栄養成分表示検討会報告書(平成23年8月23日)
食塩相当量の記載義務化は残念ながら認められませんでしたが,食塩制限の重要性が認識された結果,表示すべき栄養成分の優先度の見直しがなされました。下表は報告書に添付された別紙「表示すべき栄養成分の優先度の見直し」よりの抜粋です。
![]() http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin683.pdf
減塩対策強化について学会から厚生労働省への働きかけ
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」においても2010年4月から男性の1日の食塩摂取量の目標値が9g未満,女性が7.5g未満と引き下げられ,減塩対策への関心が高まっています。しかし,欧米に比べて減塩対策はまだまだ遅れています。そこで,減塩対策の強化のために,
2. Population approach
集団としての高血圧患者,市民,国民へのはたらきかけによる食塩摂取減少
減塩ヘルシー弁当(第33回日本高血圧学会総会)
2010年10月15〜17日の日本高血圧学会総会(福岡)では学会長をはじめとする学会関係者の意向により,「減塩ヘルシー弁当」を提案させて頂きました。 (1)「減塩は不味い」「ご飯食(和食)は塩分過多」を払拭し「Naを減らし,Kを増やしても美味しい」を実感してもらうこと,(2)栄養バランスを示すツールとして厚労省と農水省が策定した「食事バランスガイド」を表記し医療関係者への周知を図ることを目的に,新規減塩食品を用いた減塩ヘルシー弁当提供の試みを行いました。非常に好評で,他学会でも紹介されています。(具体的なお弁当の内容などはこちらをご覧ください) なお,この際にアンケートを行いましたが,その結果は,2011年度の第34回日本高血圧学会総会(宇都宮)で発表させて頂く予定です。
こだわりのヘルシーグルメダイエットレストランin呉 & in広島
(推奨:日本高血圧学会,呉循環器病研究会,広島大学循環器内科同門会) 現在,高血圧学会の支援を受けて広島県では呉を中心にレストランでの減塩活動に取り組んでいます。広島市や尾道市,大竹市でも取り組みが始まっています。料理の内容も和食,フレンチ,イタリアン,インド,中華に加えB級グルメ(お好み焼き,蕎麦,待望のラーメンなど)まで広がっています。食塩の使用量を減らすと同時に,地産地消の食材および旨み成分を利用して美味しく減塩・低カロリーを実現しています。 ◆こだわりのヘルシーグルメダイエットレストランin呉 & in広島 ホームページ
減塩サミットin呉update
医師,研究者,栄養士,医療関係者,市民,外食産業,食品メーカー,料理研究家,製薬会社,学校(学校,児童,生徒大学生など),行政など広く参加を呼び掛けて,減塩の意識の浸透に努める目的で行います。美味しい減塩ヘルシー食の屋台も出る予定です。是非ご参加ください。
プレスセミナーupdate
2011年10月7日に高血圧学会のプレスセミナーが開催され,その中で河野雄平委員長が日本高血圧学会の減塩活動について報告しました。
2011年10月22日,第34 回日本高血圧学会総会の際にも高血圧学会のプレスセミナーが開催され,その中で滋賀医大の上島弘嗣特任教授とベルギー・ルーベン大学のJan A. Steassen教授が「減塩が心血管病リスクを下げるか」という今話題となっている点についてディベートを行いました。 http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1110/1110073.html 食品中の食塩含有量調査
主な食品の食塩含有量を調査し,食塩量が少ない食品を紹介しております(準備中)。
3. Individual approach
高血圧患者個人,家族および医療従事者へのはたらきかけによる食塩摂取減少
減塩実践の支援ツールの提供
実地医家,コメディカル,患者自身が使用できるそれぞれのツールの開発をめざします。 減塩指導に際しては患者自身の食塩摂取量を測定することが重要です。24時間尿中食塩排泄量の測定には24時間蓄尿による実測のほか,夜間尿や起床後第2尿,随時尿からの推定が用いられていますが,もっとも簡便である随時尿を用いて24時間尿中食塩排泄量の評価を行える計算式の再検討を行い,それをもとに随時尿による食塩摂取量評価のツールを作成する計画を立てています。また,栄養士による聞き取り調査で利用できる食塩摂取量に重点を置いた質問表の作成についても検討を行うことにしています。
4. Publicity activities
減塩委員会の活動や減塩に関する広報活動
医家向けと一般向けのホームページを6月28日に開設しました。小冊子や減塩レシピの改訂版も計画中です。
6.書籍・文献
食塩制限の必要性と減塩目標
河野雄平,安東克之,松浦秀夫,土橋卓也,藤田敏郎,上島弘嗣:日本高血圧学会減塩ワーキンググループ報告,日本高血圧学会2006; 1-12
Kawano Y, Ando K, Matsuura H, Tsuchihashi T, Fujita T, Ueshima H: Report of the Working Group for Dietary Salt Reduction of the Japanese Society of Hypertension: (1) Rationale of salt restriction target level for the management of hypertension. Hypertens Res 2007; 30: 879-886. 高血圧管理における食塩摂取量の評価
河野雄平,土橋卓也,松浦秀夫,安東克之,藤田敏郎,上島弘嗣:日本高血圧学会減塩ワーキンググループ報告,日本高血圧学会2006; 13-23
Kawano Y, Tsuchihashi T, Matsuura H, Ando K, Fujita T, Ueshima H: Report of the Working Group for Dietary Salt Reduction of the Japanese Society of Hypertension: (2) Assessment of salt intake in the management of hypertension. Hypertens Res 2007; 30: 887-893. 高血圧患者さんのための減塩レシピ
松浦秀夫,中東教江:日本高血圧学会減塩ワーキンググループ 編,日本高血圧学会2006
7.エビデンス
減塩と心血管病発症リスク
食塩過剰摂取が血圧上昇の原因となり,減塩が降圧をもたらすことは動物実験やヒトにおける観察研究,介入試験で示されており,食塩と高血圧の関係に異論を唱える高血圧専門家はほとんどいません。しかし,食塩過剰摂取が心血管病発症リスクを増やすということについては,動物実験では多くの成績がありますが,ヒトでは一部矛盾した報告もあり,疑義を唱えている専門家もいます。 2011年5月4日号のJAMA誌(1)に減塩を行うと心血管病死亡率と総心血管イベントの頻度が高くなるという前向きコホート研究が報告されました。この研究はLancet誌(2)などで主に方法論上の限界が指摘され,批判的に受け止められています。過去にも同様の報告が認められますが(3),このような否定的な研究はごく少数です。実際,Strazzulloらの前向きコホート研究のメタ解析では食塩過剰摂取は脳卒中や心血管病のリスクを増やすことが指摘されています(4)。観察研究では食塩摂取量の測定方法,食塩摂取量や心血管病発症・死亡に関連するキーファクターを拾いきれていないなどの方法論上の限界から一見矛盾するデータが出ることもありえます。しかし,多くの観察研究では,食塩過剰摂取が心血管リスクであることが示されていますので,観察研究の結果からは減塩は有益である可能性が高いだろうというのが専門家の一般的な見解であると思います。しかし,観察研究は因果関係を導き出すには限界があります。 一方,2011年7月6日にTaylorらが6ヶ月以上の経過観察が行われている減塩の介入試験(無作為化コントロール試験:RCT)7件を集めたレビューを発表し,減塩の心血管病や死亡に対する抑制効果にはエビデンスがないと発表しました(5, 6)。取り上げられた成績のうち心不全患者を対象にした1件においては減塩はよくないという成績でしたが(これに関しては後で述べます),それ以外の高血圧患者や正常血圧者を対象にしたもののメタ解析では減塩は心血管リスクや総死亡の軽度の改善効果はあるものの有意差がないというものでした。これらの成績はヒトで減塩の効果を見る方法論上の難しさを示唆するものですが,減塩の有効性を否定するものではありません。このようにRCTで減塩の効果を示せなかった原因として,食塩摂取量のみを変えて他の食事性の因子をそのままにすることが難しいことや,経過観察期間が短すぎ心血管病の発症数が少ないためにデータが統計学的にパワー不足であることなどがあげられます。He とMacGregorはLancet(7)にTaylorらのメタ解析に対する反論を発表しています。心不全患者の論文をのぞいて正常血圧者と高血圧患者を一緒にメタ解析すると心血管リスクは2.0〜2,3g/日の減塩で20%の有意の低下を示すと報告しています(Taylorらの解析は正常血圧者と高血圧患者を分けて解析していました)。また,Taylorらのメタ解析で取り上げられているTOHP TおよびTOHPUは前者が11.5年,後者が8年の経過観察の成績を引用し,心血管病罹患率の解析ではこの二つを合わせて正常血圧者の解析として有意差がなかったという成績になっています。しかし,2007年にBMJ (8)に発表されたTOHP TおよびTOHPUの経過観察の報告ではそれよりも長い10〜15年の追跡を行い(もちろんこの論文はRCTとしては不完全ではあるのですが),総死亡では有意差が得られなかったものの,減塩群では心血管病の有意な減少を認めています。2011年のLancetのHe とMacGregorの反論(7)も2007年のBMJのTOHPT/TOHP Uの経過観察報告(8)も統計学的にパワーのある研究を行えば少なくとも減塩による心血管リスクの低下を示すことができることを示唆しており,もっと長期に経過を見る,あるいは大規模な研究を行えば総死亡でも有意差が出てくる可能性を期待させるものです。以上より,介入試験における減塩の心血管病発症抑制に関しては食塩摂取量のみのコントロールが難しいにもかかわらず科学的エビデンスあると考えていいと思います。もし総死亡に関しては効果がないにしても,同じ寿命でも心血管病で苦しみつつ生きるのと健康に生きるのは大きなQOLの違いがあります。食塩摂取量の非常に多い現代人において,手間のかかる長期間の試験で総死亡に対する効果が確認できるまで待って,減塩を推進するのでは遅すぎます。確かに食塩(ナトリウム)はわれわれの身体活動に必要ですが,現代人のように多くとるのは明らかに有害であると考えられます。 それでは,減塩はすべての患者で有効なのでしょうか。Taylorらのレビュー (5, 6)では,心不全患者において異なった2つの食塩摂取量の影響を180日の追跡期間を設けて見た研究(9)が引用されています。実際の食塩摂取量は約6g/日(対照群)と約4.5g/日(減塩群)です。この研究では減塩群の方が心不全による入院が有意に多かったことが示されています。しかし,対象患者がフロセミドを250〜500mg/日服用し,飲水制限1000mlを行った状態で食塩摂取量の差を見ているのが大きな問題です。期間も短かく,ベースの食塩摂取量は約6g/日で減塩との差は大きくはありませんが,減塩にしたことによる急激な循環血漿量の低下の影響もあるかもしれません。あまり注目されていないかもしれませんが,急激な循環血漿量の変化に弱い集団では減塩の速度については考慮する必要があります。さらに,この研究ではベースの食塩摂取量が約6g/日とそれほど多くない点も注目すべきで,この成績からわが国で実際に摂られているような10g/日を超える食塩が心不全患者で妥当であるとは言えないことはいうまでもありません。 それでは,最終的にどこまで食塩摂取量を下げることが可能なのでしょうか。欧米のガイドラインでは3.8g/日を高血圧などの疾患を伴う患者さんの目標値としてあげております(10) 。石器時代のヒトの食塩摂取量を推算した報告では1.5g/日であったということで (11),3.8g/日はまだ少し余裕があるのかもしれません。腎臓のナトリウム排泄能の低下をきたすと,食塩貯留を来たしやすいことはよく知られていますが,厳しい減塩を行う際には腎のナトリウム保持能についても配慮すべきです。高齢者など腎機能が低下したものでは,腎臓のナトリウム排泄能低下によって食塩感受性高血圧になりやすいのみでなく,腎のナトリウム保持能も低下し,減塩の際にナトリウム喪失も来たしやすいといわれています。1型糖尿病患者で食塩摂取量と総死亡の関係を見た報告(12)では食塩過剰摂取でも厳しい減塩でも総死亡を増加させることが示されており,約3〜6g/日くらいの摂取量が最も総死亡が低いという成績がありますが,糖尿病患者では腎障害を伴うことが多いので,厳しい減塩で有害事象が出たのかもしれません。また,この報告では末期腎不全の発症も厳しい減塩で増加しました。動物実験でも極端な減塩の弊害を指摘した報告がいくつかあります。たとえば,動脈硬化モデル動物であるapolipoprotein E欠損マウスで極端な減塩は動脈硬化の進展を促進するという報告があります(13)。さらに,妊娠中の非常に極端な減塩は胎児の腎糸球体数を減らし,将来的な高血圧リスクを増加させる可能性がラットで指摘されています(14)。また,極端な減塩が幼若なラットの発育を遅れさせることはよく知られている事実です。これらのことから,妊婦,幼児,高齢者,臓器障害のあるものでは急激な厳しい減塩は有害である可能性があり,厳しい減塩は慎重に行うべきです。しかし,これらの報告はいずれも非常に厳しい減塩の場合で,このような特殊な病態でも6g/日前後の食塩摂取量が有害であることを示している訳ではありません。なお,DASH-sodium (15)では3g/日前後の減塩では正常血圧者と高血圧患者を含めたグループ(120〜159/80〜95mmHg)では有害事象なく降圧を来たすことが報告されており,このあたりまでは問題がなさそうです。 以上より,日本高血圧学会がかかげる減塩6g/日未満は高血圧の治療や予防に有用であることが確立されているのみでなく,心血管病の予防・治療にも有用性が期待されるものと考えられます。 <文献>
8. 他の減塩活動の紹介
にいがた減塩ルネッサンス
塩を減らそうプロジェクト
WASH (World Action on Salt Health)
CASH (Consensus Action on Salt & Health)
9. 日本高血圧学会減塩委員会から一般のみなさまへ
日本高血圧学会減塩委員会では一般の方々にも食塩に関する知識や活動内容を紹介しています。
10. その他
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